バーチャルDTMer「ミディ」の作曲動画をさらに楽しむ為の記事
じーえふです。バーチャルDTMerになって一発当てるか〜wと思っていたら1ヶ月経たない内にミディちゃんに先を越されてしまいました。
あと最近バーチャルパンにフォローされました。いよいよバーチャル界に食品が参入して衛生責任が問われる時代になりましたね。でも大丈夫。バーチャルなので。ぜ〜んぶ嘘やねんこの世界。
ミディちゃんはバーチャル界にめくるめくミラーボール乗って水星のごとく現れたバーチャル作曲家です。
16歳らしいですが、作曲歴10年なので6歳から作曲を始めた計算になっています。英才教育〜。
この記事を書いている時点でミディちゃんの活動は開始から2週間ちょいぐらいですが、すでに「ときのそら」の生放送にオープニング楽曲を提供、また「ミライアカリ」の生放送にも楽曲提供予定など、バーチャルDTMerという立場を存分に振り回しています。ズルくない?セルフプロモーションうま女か?
動画内で製作されたBGM、ときのそら生放送のOPなどはこちらにアップロードされています
本記事ではバーチャルDTMer(作曲家)であるところの ミディちゃんの作曲動画(#2)をさらに楽しむ為の解説をさせて頂きます。勝手に。
ミディちゃんの動画を見て作曲に興味を持ったけど、言ってることがさっぱりわからない!というジレンマに襲われてパソコンの前で悔し涙をポロポロ流している人向けの記事です。
僕も作曲始めた頃は何が何やらわからず、またDTMについて解説している動画も海外のものが多い為「外人のおっさんは動画の最初に絶対ヘイガ〜イズって言う」という豆知識のみが頭にインプットされて作曲を放り投げそうになりました。
せめてそのおっさんがキズナアイだったらな・・・思っていたオタクも多いと思います。
しかし今はバーチャルYoutuberの波にミディちゃんが乗っかってくれた為、ミディちゃんという一人のバーチャルYoutuberを応援しつつ作曲を学べるというとても良い環境が構築されつつあります。僕も歳取ったら「俺が若い頃にはな、ミディちゃんなんていなかったんだぞ!」と言って若い人達に無駄なマウントを取りたいと思います。
では早速、音楽知識ゼロの方にも理解できるぐらいの深さと文章量で解説させて頂きます。
まずはこの動画を視聴してください。
*そもそも「DTM」ってなんぞや
DTMは「デスクトップミュージック」の略です。意味はそのまんま、パソコンで音楽を作ることを指します。また絵を描く人を「絵師」と呼ぶように、DTMを用いて作曲している人を「DTMer(ディーティーエマー)」と呼んだりします。僕はDTMerって響きがもう前にチャックついてるパーカー着てるオタクくらいダサいと思ってるんですけど他に大した呼称がないので涙を飲んでこの言葉を使います。
ミディちゃんが言っているように作曲といえばピアノを前に楽譜を描くというイメージがありますが、DTMの発達した現代において楽譜や音楽理論は作曲に絶対必要な知識ではありません。もちろん学んで損は無いですし、最近は音楽理論の必要性についてインターネットで議論が巻き起こっていますが、少なくともそれが無いと作曲は無理!ということではないと思います。実際僕も音楽理論はかじった程度で、楽譜も一切描けません。作曲歴5年の人間なのでそれはそれで恥ずかしいことなんですけども。
・DAWは「デジタル・オーディオ・ワークステーション」の略です。DTMは「パソコンで作曲する」という行為を指す言葉ですが、DAWはその為に必要な「作曲ソフト」のことを指します。DAWにはいくつか種類がありますが、ミディちゃんが使ってるのはStudio Oneと呼ばれる有名なものですね。
ミドルテンポ・・・ というのは「速くもない遅くもない」ぐらいで捉えておけば良いと思います。ミディちゃん曰く「女の子らしさも出していく」とのことですが、
もう十分出てるんじゃねぇか?
"女の子らしさ"ってやつがよォ・・・
・ミディちゃんはドラムから曲構成を考えていくそうですが、ここは人によって様々です。僕の場合はコード進行と呼ばれるものから考えたり、日常で感じたインスピレーションによって最初に手をつけるところが変わったりします。 例えばその日の晩御飯が一人でカップ麺だったりした場合はバラードのメロディから書きます。
・イメージとしては「DAWというソフト上でドラムという楽器を立ち上げた」って感じでしょうか。この楽器に、ピアノロールという機能を使って「midi情報(ミディ)」を与えることによってその情報通りにドラムが鳴ってくれるんですね。これが打ち込みと言われる作業です。
・「ドン ドン ドン ドン ドン ドン ドン ドン」ってな感じで、テンポに合わせて常にバスドラムを刻んでいくものを4つ打ちと言います。
ここで「????」ってなった方多いんじゃないでしょうか。ここで行われたのは、
・バスドラムとスネアは 打ち込みで4つ打ちに。
・ハイハットのフレーズはループ素材を貼り付け。
です。つまり、バスドラムなどのドン!タン!の部分は自らドラムソフトを使って打ち込みましたが、ハイハットなどのシャカシャカチャカポコ言ってる部分はループ素材と呼ばれる元々録音された音を貼り付けたというわけです。後者にドラムソフトは使われていません。
画面をよく見ると上の段は点々が並んでいるのに対し、下の段は波形が並んでいます。
僕も作曲の際は全く同じことをします。ハイハットのフレーズをドラムソフトで「それっぽく打ち込む」のはドラム経験者でないと難しいです。またEDMなどの「打ち込み前提」の音楽ではむしろこういったループ素材と呼ばれる音を貼り付けた方が雰囲気が出たりします。
たまにループ素材を毛嫌いしたり、他人の曲で使われているループ素材を特定してイキっている人などがいますが、そんな人にはこれ!
あのカイジも御用達! 耳ドリル〜!
・ここはちょっと理論の話になります。
用語としては「コード=和音」で、意味は一緒です。
例えば、ここに「ドレミファソラシド」があります。
これを「ド→レ→ミ→ファ」と順番に鳴らすのがメロディ、
「ドミソ」などいくつかの音を選んで同時に鳴らすのがコード(和音)です。
で、そのコードを鳴らす順番(進行)が「コード進行」ってやつですね。これで楽曲の雰囲気はほぼ決まると言っても過言じゃないです。ちなみにこのコード進行をマスターして自在に操れるようになると魔術師と呼ばれるようになります。DTMの世界にはジョブチェンジの概念があるんですね。ちなみに僕は「遊び人」です。
下に見える、ピアノを縦に置いたようなものが前述した「ピアノロール」という機能です。
この機能を使って、DAWで立ち上げたグランドピアノなどの楽器に
・音の高さ
・音の長さ
・音のタイミング
・音の強さ
などの「midi情報」を与えているんです。そして与えた情報の通りに楽器が鳴る、と。
ピアノロールは機能としては本当に美しくできていて、実際DTMを始めると一番お世話になる機能だと思います。
・さきほど「ドラムのソフト」を立ち上げたのと同じように、次は「ベースのソフト」を立ち上げています。ここで使われているTRILIANというベースは3万円ぐらいで販売されているものです。このようにDAWは外部から楽器を購入して追加することができます。もちろんDAWに元々ある程度の楽器は付属していますが、機材をDAWに追加していくのもDTMの楽しみの一つでもあります。君だけのDAWをカスタマイズしてライバルに差をつけろ!
ちなみに僕の後輩はDTMのせいで脳神経が焼き切れてしまい、「魔法のカードを使うとタダで機材が買えるんだ!」とほざきながらクレカ切って鼻水垂らしてました。
・これはコツというか定石って感じです。基音というのはコードの基になる音を指します。さきほど和音について書いたところで、「ドミソ」という和音を書きましたがこれは「C(シーメジャー)」と呼ばれます。コードに関しては詳しく書くと長くなるので省きますが、
C→D→Em→Bm
というコード進行ならベースは
ド→レ→ミ→シ
って鳴らしとけば間違いないよってことを言ってます。さすがにこれはすぐ伝わりきらないと思うのでスルーしてもいいです。
○度ってのは相対音のことですが今は難しいので無視しましょう。
ここらへんも無視しましょう。ベースラインを作るのはマジで難しいです。僕も感覚に頼ってます。
・メロディ作りの話です。ボーカルがいるなら 「歌」にあたる部分ですね。
・さてこれはどういうことか?これがDAWの便利なところなのですが、ここでミディちゃんは音を録音しているのではありません。
midiキーボードと呼ばれる鍵盤を使ってmidi情報を記録しています。
もちろんマウスでポチポチ打ち込んでも良いのですが、鍵盤を弾ける人の多くはリアルタイムで鍵盤を叩いてmidi情報を記録し、それを後から修正します。便利〜。今ならもう一個ついて特価になりそうなくらい便利。
この方法を使うとフレーズはそのまま楽器を変える、なんてことも出来てしまいます。
なので昔ピアノ習ってた!って人はDTMにおいてめちゃくちゃ役に立ちます。昔、母に「ピアノ習う?」と言われて「女の子っぽいから嫌だ」と拒否した自分をずっと恨み続けています。あまりにも後悔の念が強すぎて「ピアニストになりたかった」というアルバムを作ったこともあります。Boothで販売中。500円。
シンセサイザーには元々「プリセット」と呼ばれるすぐに使える音色が登録されていますが、ここで使われているOMNISPHEREは12000個くらいプリセットが入ってるらしいです。「マルチティンバー音源」と呼ばれるソフトでもあります。ドラムとかギターとかピアノとか色んな楽器が一つのソフトウェアに収まっているのが特徴で、使いたい音色を選ぶだけなのでこれが一台あると作業がとても捗ります。依存すると中毒になって最悪の場合死に至ります。
ここで使われてるのは残響音(リバーブ)ってやつです。エフェクターと呼ばれるもので、音を並べた後にこれらを使って音の味付けをします。本来はこのあとマスタリングっていう世界で一番クソみたいな作業(個人の体感)がありますが動画ではすっ飛ばされています。
とにかくこれで完成!早速聴いてみよう!
イェェアべイ"スピョワギョォォンウォンワパパパボォンw
何ニヤニヤしてんだよ。
☆結論☆
僕の質問箱に「ミディちゃんの動画見たけど実際凄いのかどうかよくわからない」という質問が来たことがあるのですが、僕の素人目で見るならミディちゃんは普通に凄いと思います。
最初に「こういうものを作ろう」と意識したものをイメージ通りに作る能力、
それらを少ない楽器でシンプルにまとめあげる能力、
筆の速さ、
胸のデカさ、
完成した曲を流すと見せかけていきなりダブステップを流すという鉄板ネタをしっかり踏む姿勢、
4本目の動画にしていきなりバトルフィールドの実況動画になるという豪胆さ、
どれをとってもバーチャルDTMerになるべくしてなったという感じではないでしょうか。
正直なところ、初めて動画見た時は「ほ〜ん・・・いかほどのもんなんすかねェ?」とか言いながら天空目線で腕組んでいたのですが、実際完成したもの聴いた時は一撃でR-指定と戦った時の呂布カルマになりました。
今後は生放送で作曲配信なども行っていくそうです。それでは、是非ミディちゃんの動画を見てバトルフィールドを購入してみてください。人を撃つの楽し〜!
ミディちゃん
ミディちゃんのPSN ID
mid-midy
ぼく
全然関係ないけど僕が推してる岩本町芸能社もよろしくね
岩本町芸能社HP
岩本町芸能社withあんたま Twitter